【笹祝酒造】発酵を身近に知ってほしい
- NIIGATA CITY OCTAGON TOURISM
- 2024年12月5日
- 読了時間: 3分
更新日:1月9日
新潟青陵大学 村山ゼミとともに、未来へ向けた新潟市の魅力創造・発信を目指すプロジェクト「未来創造学生会議」
そのメンバーで訪れたのは、笹祝酒造株式会社(新潟市西蒲区松野尾3249)。
明治32年創業、旧北國街道沿いの歴史の深い酒蔵で、蔵見学のナビゲートをしてくださったのは、6代目蔵元の笹口 亮介さん。
日本酒蔵ならではの視点で、麹や発酵の楽しさを存分にレクチャーいただきました。

長い歴史を感じる蔵の外観から一転、蔵の中の一部はリノベーションされていて、日本酒の販売はもちろんのこと、日本酒以外にも笹祝酒造をシンボリックにあらわす”パンダ”モチーフの各種グッズや酒器や地域の食などが所狭しと陳列されていました。
日本酒ファンだけでなく、建屋を通して歴史を感じながら楽しくお買い物も楽しめそうな、心地のいい空間。
その一角にある、カフェスペースで、笹祝特製の甘酒を試飲しながら、笹口”先生”との積極的なコミュニケーションが行われました。
ー 甘酒をひとくち飲みながら
メンバー:
甘いです!
笹口:
これ(甘酒)はもちろん完全なノンアルコールです。
要はお米のデンプンを溶かして、糖に変えているだけなんです。
甘いですよね、甘いっていうことはここに酵母菌がくっついたら、酵母菌がその糖分を食べてお酒をつくるんです。
僕たちはまず甘くする、甘みをお酒に変えるというのが仕事です。
ー 甘くなる前の麹も食べてみてください

笹口:
麹ってどういったものなのかを味わってみてください。
メンバー:
・・・(よくわからない)笑
笹口:
ちょっとウェットなお米で、噛んでいると奥の方に”栗っぽい”甘みを感じませんか?
メンバー:
あ、感じます!

笹口:
これが麹です。
この麹に対して水を加えてあたためたものが、みなさんが今飲んでいる甘酒なんですよ。
なので、温度を上げることで一気に酵素が動いて、麹が仕事をするわけなんです。
要は甘くなるということです。
メンバー:
おいしいです。
笹口:
何かお菓子みたいな感覚でひょいひょいと食べられますよね!
この麹があれば味噌も醤油もできるし、あとは流行りの塩麴もできるんです。
新潟の伝統的な発酵食品の”かんずり”なんかもできますよ。
気づかないかもしれませんが、味噌とか醤油とか、使わない人がいないんじゃないかというくらい、みなさんは生活の中で麹をめちゃくちゃ食べているんですよ。
でも、実際に麹そのものを触ったりとか、香りを嗅いだり食べたり、この(麹そのもの)状態を知っている人って、日本中でもそんなにいないんじゃないかと思います。

ー 若い方に期待すること
先般、日本酒の「伝統的酒造り」がユネスコの世界無形文化遺産に指定されたんですが、それは麹を使った酒造りという意味なんです。
これを機に、麹とか日本酒というものが”世界語”になっていくタイミングに来ていると思います。その中で、「醸造大国」である新潟で学ぶ方として、日本酒や麹の話を質問された時に、
「麹はこういうものだよ」
「麹を食べたらこんな味がしたよ」
「日本酒蔵ではこんな取組みをしているんだよ」
ということを説明できるようになってほしいなと期待しています。
みなさん、ぜひよろしくお願いします。
笹祝酒造さんでは、日本酒や麹を通して多くの人に発酵を伝えるようなワークショップなども開催しています。

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